今回は2023年製作の日本映画『スイート・マイホーム』を紹介いたします!
まめキネマ独自の視点から深掘り解説していきますので、最後までお付き合いください!
キャスト・スタッフ・情報
出演:窪田正孝、蓮佛美沙子、奈緒
監督:斎藤工
原作:神津凛子
2023年9月1日(金)公開 / 上映時間:113分 / 製作:2023年(日本) / 配給:日活=東京テアトル
感想・あらすじ
本作は俳優としても活躍する斎藤工さんの監督長編2作目に当たる作品でして、個人的には長編監督デビュー作となった2018年公開の『blank13』が、とても好きな作品だったので、首を長くして待っていたという感じです。
で観てみるとこれがやはり素晴らしい作品でした。とにかく最初から最後まで目が離せなかったです。
緊張感が途絶えない見事なストーリーテリング力や、不気味な余韻を残すラストも含め、
斎藤工さんは監督として超優秀ということを再認識いたしました。
それと、ご自身が俳優というだけあって、俳優たちの最高の演技を引き出すのが、上手ですね。
そんなわけで、個人的な願望としては、斎藤工さんにもっと色々なジャンルの映画をたくさん撮って欲しいです。
理想的な住まい
本作「スイート・マイホーム」はどういう話かというと、念願の新築一戸建を購入した家族に忍び寄る、不可解な出来事と最悪の恐怖を描くミステリーホラーです。
まずは冒頭、3人家族の姿が描かれます。
窪田正孝さん扮する夫と、蓮佛美沙子(れんぶつみさこ)さん扮する妻と、小さい娘が
長野県の極寒の地で暮らしてましてですね、彼らが住んでるアパートというのがとても寒いんですよ。
部屋の中で、ストーブをつけて、厚着をしていても、凍えそうになるります。
常に白い息を吐いてる感じです。
それで、暖かい家が欲しいねってことで、
夢のマイホームを購入すべく、住宅展示場に見学に行くことになります。
で、紹介してもらう家というのが、
家の地下に巨大な暖房設備があって、たった一台のエアコンで家全体が温まってしまうというような魔法のような家で、
またタブレット画面で温度調整ができたり、カメラで各部屋の確認ができたりと、物凄く機能的なんですよ。
僕も見てて本当にうらやましくなっちゃったんですけどね。
で、担当してくれた奈緒さん扮する社員さんが、これまたとっても感じの良い人で、「子育てをするのにこれ以上の選択はないと思います」って感じで後押しされたことで、購入を決意します。
そして、とうとう理想とするマイホームを手に入れ、新しい生活が始まるのですが、そこから差出人不明の謎の脅迫メールが届いたり、あるいは地下室で不気味な音が聞こえたり、はたまた殺人事件が起きたりと、家族の周囲で不可思議な出来事が、次々と起こり始めます。
果たして事件の真相とは?家族の命運やいかに?
というのが本作の大まかなあらすじです。
見どころ・注目ポイント
そんな本作なんですが、血縁や“家族のしがらみ”というのが大きなテーマとなっていまして、ある種、「理想とする家族像に押しつぶされた、家族の悲劇を描く作品」と言えるかと思います。
その意味でアリ・アスターの「ヘレディタリー継承」を連想しました。
また家そのものがメインとなる作品でいうと、本作は森田芳光監督の「家族ゲーム」や「黒い家」、あるいは黒沢清監督の「トウキョウソナタ」に連なる作品だと思います。
あと、原作者の神津凛子(かみづ りんこ)さん自身が、スティーブン・キングに強い影響を受けた作家さんだけあって、「シャイニング」味を感じました。
極寒の地が舞台というところも一緒ですよね。
なので、そういった胸糞が悪くなるような作品や、心理スリラーが見たい方にオススメです。
その他にも窪田正孝さんの絶品の演技や、驚愕の真相にも注目して
この予測不能のミステリーホラーを是非ご覧になってみてください!
今回は2023年製作の日本映画『スイート・マイホーム』を紹介させていただきました!
なお、本作品はAmazonプライムビデオにて見放題追加となっていますので是非チェックしてみてください!
ではまた次回、映画で素敵な旅を!